最恐ドクターの手懐けかた II





「あいつもう来ねぇだろう。

柊の特製大盛り寿司を食って懲りただろう」



ドヤ顔で言う遠藤先生に、



「大盛り寿司!?」



思わず聞いてしまった。

すると彼は、そのドヤ顔のまま続けた。




「そうだ、大盛り寿司だ。

あいつ毎日毎日ご苦労だから、今日は土産に寿司をやったんだ」



「そーそー。この俺様が握った寿司をな」




柊君はそう言ってスマートフォンを開き、写真を見せてくれた。

その写真に写っている寿司は、それはもう酷かった。

シャリとは言えないおにぎりみたいな白米の上に、これまた馬鹿でかい変な形のネタが乗っていた。

マグロにタコに……何これ、プリン!?

そんなぐちゃぐちゃな寿司には、満遍なく緑色のわさびが塗ってある。



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