最恐ドクターの手懐けかた II
そして次の日……
病棟へ行く私の足が震えた。
遠藤先生には絶対に会いたくなかった。
だけど職場が同じだから、嫌でも顔を合わせることになる。
「おい、奈々!
どこ行っていたんだ!!」
私を見るなり近寄ってくる遠藤先生を無視して、夜勤のナースと引き継ぎをした。
今日はみどりちゃんの担当ではないが、時間を見つけておしゃべりしに行こうなんて思いながら。
その間にも、
「遠藤先生、おはようございまぁす」
甘ったるい桃尻先生の声が聞こえて、吐き気さえ催すところだった。