最恐ドクターの手懐けかた II




「そうだな……

お前にだけ辛い思いをさせて……」




遠藤先生はそう呟き、頭を垂れた。




そんな遠藤先生だって寝不足のはずだ。

なぜか有給にされてしまった遠藤先生は、四六時中私の病室にいる。

そして、夜だって私とともに起きて赤ちゃんの世話をしてくれるのだ。

それがまた、危なっかしくて仕方がない。

あんた本当に産婦人科医なのかと聞きたくなる。

昨夜なんてオムツ替えに手間取っていて、ウンチを頭から被っていたほどだ。

そんなウンコマンならぬ漢マンは、ただいま巷で大人気らしいが……

遠藤先生はこんな調子で活動が止まっている。


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