最恐ドクターの手懐けかた II






そんな中……



近くで立ってカルテを書いていた桃尻先生が、わざと聞こえる大きな声でひとり言を言う。





「あー、座れる人はいいなぁ。

あたしなんて朝から帝切で立ちっぱ」





……は?

この人、正気?

それでも医師なの?






「も……桃尻先生、私、元気ですから」



椅子を渡すと、



「ありがとう」



当然のようにどかっと座った。

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