最恐ドクターの手懐けかた II








ナースステーションに戻ると、争いは落ち着いていた。

遠藤先生の姿はなく、東さんが患者の点滴の準備をしていた。

東さんに歩み寄り、



「さっきはすみませんでした」



謝る。




東さんが遠藤先生を殴ってくれて、胸の中がすっとした。

本気で私の味方をしてくれるんだと思い、嬉しかった。

そんな優しい東さんは、心配そうな顔で私に告げる。




「ううん、あれは遠藤先生が悪いから。

私は、奈々ちゃんのほうが心配だよ」



「私は大丈夫です。

この通り、ピンピンしていますから!」


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