最恐ドクターの手懐けかた II






遠藤先生は、ド派手なランボルギーニのエンジンをかけた。

ランボルギーニは大きな音を立て、煙を吐き出す。

道路に出たら、案の定注目を浴びた。

あり得ないこの車とも長い付き合いか。

だけど遠藤先生はそう思っていないから黙っておこう。

ニヤニヤ笑う私を乗せて、ランボルギーニは大通りへと出て行った。





「遠藤先生のご両親、いいかたでホッとしました」



私の言葉に、



「あいつら馬鹿だからな」



返答にならない返答をする遠藤先生。

馬鹿はあんただよと心の中で呟く。

そして、恐れ多くも艶と家族になってしまったなんてびっくりだ。



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