最恐ドクターの手懐けかた II
次の日……
久しぶりに遠藤先生と一緒に出勤した。
そんな私を見て、
「ホッとしました」
優奈ちゃんは言う。
「冴木さん、本当に離婚すると思ったから」
「うん、離婚してやろうと思った」
そう答えながらも、遠藤先生とは絶対離れたくないなんて心が叫んでいる。
無意識のうちに遠藤先生の白衣を掴んでいたようで、
「ん?お前可愛いな」
それに気付いた遠藤先生がニヤついて言う。
「担当医を俺に変える気になったか?」
それで思わず叫んでいた。
「絶対嫌!
死んでも嫌です!!」
担当医が遠藤先生だなんて……遠藤先生に見られるなんて、ありえない。
この乙女心を理解してよ。