最恐ドクターの手懐けかた II





大塚先生は、神を崇めるように遠藤先生を見る。

その瞳には、涙すら浮かんでいた。

そして、泣きそうな顔で告げる。




「なんで更新しないんですか?」



「はぁ?」



「なんで最近、漢マンは新曲を出さないんですか!?」





病棟が一瞬静まり返る。

そして、爆笑の渦に飲み込まれる。

そんな中、うるせぇと悪態をつき、遠藤先生はどかっと椅子に腰かけた。





「俺、結婚したんだぞ?」




ドキッとする。




「コイツの前で、馬鹿が出来るとでも思ってんのか!?」




そう言って彼は、私を指差した。



それって私のせいなの?

漢マンが新曲出せないのは私がいるから?


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