紅色に染まる
まだ銃弾や落とし穴、そんな罠が沢山あった。


私の目の前を通り過ぎるナイフ。


足元の壁に設置された銃口から飛んでくる銃弾。


いつになったらこの道が終わるのかわからない。


さっきのフロアよりも確実に広く思えた。


罠はどんどん多くなっていく。


落とし穴ももう何個目だろうか。


床の違いで分かるようになった。


また落とし穴があるのかと思ってその床に少し足を乗せる。


床は外れてまた針の山。


でも今までとは違った。


赤い液体がべったりとついた針。


針の山の中に人が倒れていた。


「…優しさなんて一切ねえな。」


「…。」


まだ時間が経ってないのだろう。目の横には涙が伝っている。


「ほら。早く行くぞ。」


そういって私の腕を掴んで引きずられるように連れてかれる。


私はその手を振りほどいて先に行く。


するとその近くにはボロボロの布があった。


イニシャルと思われる文字が刺繍されていた。


それをバッグに入れて私は奥へ奥へと進んで行った
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