僕と、野獣系の彼女
第4章
…………

「……ツヤ…アツ…ヤ」

僕は深い眠りの底にいる

布団と枕。僕を優しく包み込んでいる

春の草原で、僕は包まれながら、地上から一メートル位上を、ふわふわと浮かんでいる

草原には、色とりどりのお花が咲き乱れ

花の精たちが、笑いさざめきながらおしゃべりをしている

「ほら、見て!私、こんなにきれいよ!」

「何よ、私の方が、ずっと美しいわ!」

ウフフフ、アハハハ…笑いさざめく

「アツヤ…ツヤ…」

誰?僕を呼ぶのは?

ほっといてよ。僕はまだ、眠いんだから

深く青い空から、得体の知れない何かが伸びてくる

何だ?どんどん僕に向かって

腕だ!空から腕が伸びてきて、布団の上で寝ている僕に向かってくる

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