僕と、野獣系の彼女
そうこうするうち、僕はその腕に右手を掴まれ

空に向かって、引っ張りあげられる

僕の視界から、布団や草原、その他花の精たちが急速に遠ざかり

「…アツヤ!アツヤ!」

誰かの声が、クリアに脳内に響くようになる

母さん?

「アツヤ!起きなさい!」

せっかく気持ちいい夢を見てたのに

どうして、邪魔するんだよ!

「あんた、いつまで寝てんの!
遅刻するわよ!」

寝ぼけ眼で、母に時間を聞き

徐々に現実世界に引き戻された僕は…

「わあっ!」

大声をあげ、ベッドから飛び降りる

もう8時を過ぎている!

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