僕と、野獣系の彼女
1人だけ…リンと同じぐらいの長身の女子が、思い付いたように振り返り

僕と目が合う、一瞬

彼女はすぐに僕から目をそらし、賑やかな笑い声の輪の中に戻る

一瞬、道端の小石でも見たかのように

…はあ、やれやれ

僕は深々とため息をつき、彼女らの背中を見送った後

自分の教室に戻る

まあいいか、お礼くらい、いつでも言える

何となく、近寄りがたい雰囲気

リン、今更ながら、僕とは正反対の性格

僕と君は、ただの幼なじみ

近所に住んでいるだけ

そうだよな?

それで、いいんだよな?

でも…

そんな予想に反して

僕と彼女とは、徐々に、幼なじみ以上の関係に発展していくことになる

だが今は、そんな先の未来、知るよしもない

< 50 / 147 >

この作品をシェア

pagetop