好きになったのは、カレでした
「ただいま〜」
玄関の方から男の人の声が聞こえてきた。
残りの同居人かな…
「あ、なるくん帰ってきた!」
嬉しそうに大谷さんは、
玄関の方に走っていった。
あれ…波平さんと付き合ってるんじゃ?
「ほたるちゃーん…」
ほら、波平さんが落ち込んでる
いいのかな…ほっといて。
ちょっとしてから、
大谷さんが戻ってきた…
男の人を連れて。
「あ、君がめるちゃん?」
「はい」
うわぁ…
黒よりの茶色の髪が似合う整った顔の爽やか系のイケメンって感じ…
「はじめまして、俺はここに住んでる鳴海 羊(なるみ よう)っていうんだ。よろしくね」
「えっと、私は櫛枝 めるです。よろしくお願いします…」
鳴海さんは、私の斜め向かいに座るとニコッと微笑んだ。