『  』
 次の日 


また、二人きりの朝の教室


彼に、昨日、一気に読んでしまった小説の感想を伝えた。


「つたない言葉だけど、ごめん。
もっと、上手く伝えられると良かったんだけど――」


「うぅん、とっても嬉しいよ」



彼は、微笑んでいた。



「僕はね、何でもいいから感想が欲しい
賛否が、評価が、欲しい

悪くも良いも自分が自信をもって、
書いたものは相手にどう伝わったのか知りたい

知りたい気持ちが収まらないけど、
興味を持ってくれているのか
言葉にしてくれないと分からない。

ただただ閲覧数が増えて、
色んな人が読んでくれているって感じられて、嬉しいけど、


気に入ってくれたのか
普通なのか
気に入らなかったのか


具体的に言葉にして欲しい


たった一言でも構わない


だから、感想を貰ったとき

とても感動した

そのたった一言が嬉しくて、嬉しくて、
心が跳ね上がるような感覚を味わえる。


読者様は神様だ。


一言の感想だけで、救われている


書き続けたい


何か伝えられることがあるんだと思わせてくれる



だから、小説を書くことをやめられないんだ」



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