長野さんはイケメンさん
出会い☆お兄ちゃんの隣人
ピーンポーン♪
ドアのチャイムを鳴らすが、応答はない。
『20時にマンションに来てくれ。必ずだぞ。』
そう言われて、駅からの道を走ってきたのだが、
「いないのかな?」
火曜日の、時刻は20時15分。
『必ず来てくれ。』
なんて呼んでおいて、いないって…。
コツコツ…
足音が聞こえて、振り返る。
一目でオーダーメイドとわかる上質なスーツを着た、長身な男性が、隣の部屋のドアの前で止まった。
チラッと見たら、バッチリ視線が合って、思わずじっと見つめてしまった。
!!!!
凄いイケメン!!
切れ長の涼しげな目元。スッと通った鼻すじ。
セクシーな、ぽってりとした下唇。
やや癖のある黒髪をスッキリとセットし、隙のない立ち姿。
こんな二次元から抜け出てきたような人、実際に存在するんだ。脚、長っ!!
ボーっと見つめていたら、
『♪♪♪♪♪』
スマホの着信音が鳴り、見ると兄からの電話だった。
「もしもし、お兄ちゃん。今どこにいるの?」
「えっ?会社?まだ会社なの!…あのねぇ…」
人をこんな時間に呼びつけておいて、まだ会社って。
呆れるというかなんというか。
「それで、何時に帰ってくるの?」
問いかけてみても、まだしばらくかかるらしい。
「待ってろって言われても、部屋の鍵ないし。…うん。エントランスのカードキーしか持ってない。…1階のカフェで待ってようか?」
そう言うと、
隣の部屋のドアの前にいたイケメンさんが、
「失礼、健の妹さんかな?」
と、話しかけてきた。
ビックリして、声のした方を見ると、イケメンさんが近づいてきて、
「健の友人の長野です。ちょっと電話変わってくれる?」
と言って、左手を出してくる。
突然話しかけられてビックリしながらも、イケメンは声もイケメンなのかと、そんなことを考えながら、スマホを差し出した。
「あっ、健? 慧(さとし)だけど。…ああ。うん…。いや、大丈夫。」
隣の部屋のイケメン、長野さんが兄と電話で話すのを、なんとなく聴きながら、柔らかい心地よい声だなぁと思った。
「ああ、いいよ。じゃあ、ちょっと待って。」
そう言った後、スマホを私に返してきた。
長野さんからスマホを受け取り、再び電話に出ると、
「慧ん家で待ってて。」
と兄の声。
「はあ~!?」
思わず大きな声を出してしまった。
ドアのチャイムを鳴らすが、応答はない。
『20時にマンションに来てくれ。必ずだぞ。』
そう言われて、駅からの道を走ってきたのだが、
「いないのかな?」
火曜日の、時刻は20時15分。
『必ず来てくれ。』
なんて呼んでおいて、いないって…。
コツコツ…
足音が聞こえて、振り返る。
一目でオーダーメイドとわかる上質なスーツを着た、長身な男性が、隣の部屋のドアの前で止まった。
チラッと見たら、バッチリ視線が合って、思わずじっと見つめてしまった。
!!!!
凄いイケメン!!
切れ長の涼しげな目元。スッと通った鼻すじ。
セクシーな、ぽってりとした下唇。
やや癖のある黒髪をスッキリとセットし、隙のない立ち姿。
こんな二次元から抜け出てきたような人、実際に存在するんだ。脚、長っ!!
ボーっと見つめていたら、
『♪♪♪♪♪』
スマホの着信音が鳴り、見ると兄からの電話だった。
「もしもし、お兄ちゃん。今どこにいるの?」
「えっ?会社?まだ会社なの!…あのねぇ…」
人をこんな時間に呼びつけておいて、まだ会社って。
呆れるというかなんというか。
「それで、何時に帰ってくるの?」
問いかけてみても、まだしばらくかかるらしい。
「待ってろって言われても、部屋の鍵ないし。…うん。エントランスのカードキーしか持ってない。…1階のカフェで待ってようか?」
そう言うと、
隣の部屋のドアの前にいたイケメンさんが、
「失礼、健の妹さんかな?」
と、話しかけてきた。
ビックリして、声のした方を見ると、イケメンさんが近づいてきて、
「健の友人の長野です。ちょっと電話変わってくれる?」
と言って、左手を出してくる。
突然話しかけられてビックリしながらも、イケメンは声もイケメンなのかと、そんなことを考えながら、スマホを差し出した。
「あっ、健? 慧(さとし)だけど。…ああ。うん…。いや、大丈夫。」
隣の部屋のイケメン、長野さんが兄と電話で話すのを、なんとなく聴きながら、柔らかい心地よい声だなぁと思った。
「ああ、いいよ。じゃあ、ちょっと待って。」
そう言った後、スマホを私に返してきた。
長野さんからスマホを受け取り、再び電話に出ると、
「慧ん家で待ってて。」
と兄の声。
「はあ~!?」
思わず大きな声を出してしまった。
< 1 / 12 >