不思議探偵アリス ~切り裂きジャックと赤の女王 ~
階段を上がり、右に曲がるとアンティーク調のドアがあった。
ガチャッ
鍵を開けて中に入る。
電気をつけてと......
「えっ......うそ......ここが私の部屋?」
私は一瞬目を疑ってしまった。
だって床にはおしゃれな絨毯がしかれ、天蓋付きベッドに豪華なドレッサー、装飾が施された机や椅子も置いてある。
まるで夢みたい
ちょっとお嬢さまっぽくていいかも!
あ、大きな窓もある。
そっと窓に近づき外を見ると夜の街の風景が広がっていた。
なんだか夜はちょっと不気味......
だけどカーテン閉めればいいよね
それにこんなおしゃれなお部屋を使わせてもらえるだけで嬉しいからそのくらい我慢できる!
「あっそれより、早く着替えないとレオンにまたイラつくことを言われる」
と急いで着替えを探した。
なかなか見つからない......
すると、ふと古びたクローゼットが目に入った。
ここかな?
と取手に手をかけ引っ張った。
「開かない!」
引っ張ってもびくともしない。
「もうっ!」
なんで開かないのよ!
と思い切り引っ張った時だった。
いきなり扉が開いた。
「うそっ!?」
ドスッ
私はお尻から床に倒れてしまった。
「いたい......なんでこのタイミングで開くのよ」
と私がお尻をさすりながら立ち上がると、クローゼットの中にたくさんの服が入っていることに気がついた。
入っていたのは探偵服だけでなくワンピースやドレスなど様々な種類の服が入っていた。
すごいなあ
いや、それより部屋着は......
「あ、あった」
部屋着は隅の方に畳まれて入っていた。
私はクローゼットとの戦いを終え、着替え終えるとダイニングへと向かった。