不思議探偵アリス ~切り裂きジャックと赤の女王 ~

ダイニングに入ると大きなテーブルがあった。

テーブルの上には豪華な料理がたくさん置かれていた。

よだれが出そうになる。

私がテーブルの前で突っ立っていると

「遅い」

とレオンがキッチンから料理を運びながらやって来た。

「ごめん。手伝うよ」

と私がキッチンに向かおうとすると

「お前は席についてろ」

とレオンは命令口調で言った。

ほんとムカつく。

しかし遅れてやって来た私が悪いのだ。

それから私たちは席に着くと「いただきます」と手を合わせ、食事を始めた。

「美味しい!」

こんなに美味しい料理食べたことない!

「これってもしかしてレオンが作ったの?」

「ああ」

褒められても何も思わないのかなあ

私だったらすごく嬉しくてこだわりとか話しちゃいそうなのに。

「すごいねレオン!」

ともう一度レオンを褒めてみるが今度は無反応だった。

せっかく褒めてあげたのに。

それから私たちは特に会話をすることもなく食事を終えた。

片付けはやると言ったのに「お前がやると皿が全部割れそうだ」とレオンに言われてしまったのだ。

少しイラついたが、まあ不器用な私より器用なレオンに任せたほうがいい。

私は大人しく部屋へ戻り私はベットに倒れこんだ。

1日の疲れがどっと押し寄せてくる。

私は布団に入ると、すぐに眠りについてしまった。
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