不思議探偵アリス ~切り裂きジャックと赤の女王 ~

「ああ、そうだ」

「きゅう......って何から救うの?」

するとと突然白ウサギの顔が険しくなった。

「この国は赤の女王によって支配されている」

「赤の女王?」

赤の女王と言えば......不思議の国のアリスっていう印象が......

「そうだ。そして今この国では人々を震え上がらせるような事件が起こっている」

「事件?」

アリスのお話にそんなのあったっけ?

「その事件は猟奇的な殺人事件。人々はその事件の恐ろしさのあまり犯人をこうよんでいる......」

「切り裂きジャック」

白ウサギの言葉をさえぎるようにレオンは小さな声でつぶやいた。

「そうだ」

「切り裂きジャック?」

まったく聞いたことがなかった。

そんなに有名人なのだろうか...?

「お前、切り裂きジャックも知らないのか」

とレオンは呆れたように言った。

なんだかバカにされている感じがする。

「ごめんなさいね」

もうなんなのよ、こいつ

「君にはこの事件の真相を突き止めてもらいたい」

「え!私が!?」

この世界は不思議の国のアリスの世界じゃないの?

不思議の国で冒険するんじゃないの?

「そのロケットが君を導いてくれる」

白ウサギはそう言って私の首にかかっているロケットを指差した。

「これが......?」

こんな壊れたロケットが私を導く?

「それから君たちには協力して事件を解決してもらう」

こ、こいつと!?

「む、無理!こんな奴となんか組みたくない!」

「俺だってこんなバカな女、願い下げだ」

「バ、バカな女って...」

「本当のことだろ」

ほんと失礼なやつ!

絶対こいつと組みたくない!

「この事件を解決できなければ君はもとの世界に戻れない!」

白ウサギは真っ直ぐに私を見た。

え......

戻れない?


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