愛されすぎて・・・




私は涼真の背中に寄りかかって、体重をかけると、立ち上がって抱えてくれた。



「痛む?」



「・・・ううん。大丈夫」



涼真の背中は大きくて、温かくて、優しかった。



安心したのか、私の目はだんだんじわっと温かくなって、涙がこぼれた。



「・・・ふっ・・・っふぇ」



「泣いてるの?」



「・・・うう、ん」


「嘘だ、泣いてんじゃん」



保健室に着いたんだけど、先生はいないみたいで、近くにあったベットに降ろしてくれた。



「俺が手当するから、待ってて」



「・・・うん」



なんで、涼真は・・・私なんかにこんなに優しくしてくれるんだろう。



消毒液とか、湿布とか、テーピングとか包帯とか色々持ってきてくれた。



慣れた手つきで手当を進めていく。



< 157 / 365 >

この作品をシェア

pagetop