愛されすぎて・・・
08 一定の距離 《真司 side》
あともう少しで夏休みか〜・・・。
呑気に考えながら、結菜の家の前で待った。
昨日は一緒に帰れなかった分早く会いたくなった。
だから今日はすごく早起きしてしまった。
・・・にしても、水族館に行った時の結菜は天使かって思うくらい可愛すぎた。
上手く顔も見れないくらい。
「真司、お待たせ!」
・・・俺は言葉を失う。
結菜の体には包帯とか湿布とかがいっぱい貼ってたから。
「どうしたんだよ、怪我」
「あぁ・・・これね、転けちゃって。えへへ」
・・・にしても、酷すぎる。
どうやった、こんなにも酷く転けれんだよ。
俺は心のどこかで疑問に思いながらも「そうか」と流した。
「学校行くか!」
「うん」
「手、繋ぐ??」
いつもこれを言うと少し顔が赤くなるんだけど・・・今日は険しい顔。