愛されすぎて・・・
09 この気持ちの正体は?
私が暴力をされて怪我をした次の日の朝、真司がいつも通り、家に来て待っていた。
「どうしたんだよ、怪我」
「あぁ・・・これね、転けちゃって。えへへ」
真司に迷惑も心配もかけたくなかったから、誤魔化した。
「学校行くか!」
怪しまれずに、いつも通りの真司だったから、ほっとした。
「うん」
「手、繋ぐ?」
昨日、言われたことを思い出した。
“ 手を繋いで ”
“ もう関わらないでよ ”
「どうした?」
「もう言わないで!私の気も知らないで!」
あ・・・。
いきなり怒ってしまって驚いた表情を見せる真司。
「・・・ご、ごめん。何でもないから」
慌てて謝った。
でも、1週間くらい全く喋らなかった。