I am ghost. ~私がココにいる理由~



私は何も言えなかった





「そうだよな……でもさ、俺、ずっと聞いてたけど、ほぼ爺ちゃんが悪くないか?」




「はあ!?私は被害者だぞ!家族を守らねば…知代子を選ばなければお前は今ココにはいなかったんだ!!!」




「それはそうだよ!!爺ちゃんが婆ちゃんと結婚してくれたおかげで母さんが生まれた!!
でもさ!?どうして整形ってだけで、そんなに差別すんだよ!?
夕は…沙夕里さんは…爺ちゃんのこと、愛してたのに!!」



………………久彦くん…






「幽霊なんぞを愛しているお前に、愛を語ることなど出来んわ!!」





「出来るさ!!俺は…美由香って奴と付き合ってた…愛してたさ!
一緒にいるだけで幸せだった。結婚もしたかった…
だけど…美由香は俺じゃなくて…俺の金を愛してたのさ!」




「ふん、久彦は見る目がないと言うことか」




「美由香は最低だったよ!殴りかかりたかったよ!
でもな!赤の他人の夕が…ましてやこの世の者でもない夕が……自分の事のように怒ってくれたんだよ!!

こんなに優しい人がいるのかって、俺は思ったよ!

それがわからない爺ちゃんに表面上だけで夕を取られなくて、俺は今幸せだわ!!!」






………………………久彦くん……っ













ありがとう…………………




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