夢の焼け跡
「冷蔵庫ン中にある、あり合わせのもので作ったから、たいしたもの作れなかったけど…」


ごはん、
出汁巻き卵、
お味噌汁、
炒めたウインナー、
それらがテーブルを彩る。


「…美味そう…」

「やだぁ
こんなの誰でも作れるじゃんっ。」

明日香はそう言うものの、
女っ気のない裕也の生活の中
感動せずにはいられない。

「いただきます」
「いただきます」


出汁巻き卵を頬張る裕也。

「…んまっ!」

「まじ?やったぁ。」


そういって微笑む顔はとても可愛かった。


昨夜は余裕がなくてよく見なかったけど
改めて見てみると
明日香はとても整った顔立ちをしていた。


大きな目に
まぶしいほど白い肌
スッと通った鼻筋

手足は長く、そして折れそうな程細かった。
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