夢の焼け跡
「…」

女の子はその大きな瞳で真っ直ぐに
裕也を見据える。


先程あんな過激発言をしたとは思えないほど
キラキラ綺麗な瞳。


「…ありがとう…。」


「…え?な、なにが?」

「叱ってくれて。」


そう言って
本当に嬉しそうに微笑んだ。



女の子がなにを考えているのか
裕也にはよく理解できなかった。


「あなた、名前は?」

「え…俺…裕也。」

「あたし明日香。よろしくね。」


差し出された白い華奢な手。

裕也はその手を握り返した。


明日香の手は真夏だと言うのに
ひんやり冷たかった。


「君…いや、明日香ちゃんはさ、何歳なの?」


気を取り直し色々質問してみる事にした。


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