戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜




『オレンジ色に光る生徒は後方の扉から、紫色に光る生徒は前方の扉から、それぞれの新たな教室に向かうといい。それでは4年間、健闘を祈る』




校長先生はそう言って、壇上から降りた。


それと同時に、待機していた先生たちが誘導を始める。


それに従って戸惑いながらも少しずつ移動するみんな。


オレンジと紫の集団が、分かれていく。



ど、どうしよう...。


あたし、状況が全然理解出来てないんだけど...。




「ねぇ、キミ、行かないの?」




ゆるふわウェーブのかかった茶髪の子が、あたしに話しかけてきた。


目がクリクリでまつ毛が長くて、とても可愛い。


足なんてすごく長くてスラッとしてて...




「あれれ?聞いてる?」


「あっ、はい!聞いてます!行きます!!」


「じゃあ、私と一緒に行かない?」




何ということでしょう。


あたしに話しかけてくれる優しい子がここにいた!!


しかも一緒に行こうだなんて...!!



さっきまでの不安、どっかに飛んでちゃったよ。




「もちろん!あたしでいいなら!!」


「ありがとう。私はクレア」


「あたしはリリアン。よろしく!」


「よろしくね。リリアンも私と同じ紫色なのね」




見ると、クレアの石も紫色。


なるほど、それで声をかけてくれたんだ。



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