戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜
「リリアン、あの人たちと知り合い?」
「え?...うーん、知り合いっていうか、朝に初めて会って、ちょっと話しただけ」
「そう...。彼らも同じクラスなのね」
クレアは少し悲しそうな目をしてしまう。
どうしたんだろう...?
「クレア...」
「お前らぁぁ!!!」
クレアに話しかけようとした瞬間、どこからか怒声が飛んできた。
それと一緒に筋肉ムキムキの男の人も飛んでくる。
び、びっくりした...!!
「誰がひとつの教室にまとまれと言った!!
人数を考えろ!!2箇所に分かれるのが普通だろ!!」
「そんなに怒鳴らないでください、先生。
新入生の皆さんが怖がっているでしょう?」
顔を真っ赤にして怒るムキムキ先生の隣に並んだのは、黒髪ストレートの綺麗な女の人。
あたしたちと同じ制服を着ているから、先輩かな...?
黒髪ストレート先輩はニッコリ微笑んで、優雅に一礼。
「〝ヒール〟に選ばれた皆さん、私は生徒会長のマリー・ロズウェルです。
皆さんの教室は廊下の両側に2箇所ありますので、お好きに分かれて着席してください」
ヒール──つまり、悪役。
紫色のあたしたちはその色のイメージの通り、悪役に選ばれてしまった。
ただのクラス分けだって分かってるけど、なんか複雑...。
クレアなんてもはやただの天使だし。
悪役なんて似合わないよ。