戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜




「リリアン、あの人たちと知り合い?」


「え?...うーん、知り合いっていうか、朝に初めて会って、ちょっと話しただけ」


「そう...。彼らも同じクラスなのね」




クレアは少し悲しそうな目をしてしまう。


どうしたんだろう...?




「クレア...」


「お前らぁぁ!!!」




クレアに話しかけようとした瞬間、どこからか怒声が飛んできた。


それと一緒に筋肉ムキムキの男の人も飛んでくる。


び、びっくりした...!!




「誰がひとつの教室にまとまれと言った!!
人数を考えろ!!2箇所に分かれるのが普通だろ!!」


「そんなに怒鳴らないでください、先生。
新入生の皆さんが怖がっているでしょう?」




顔を真っ赤にして怒るムキムキ先生の隣に並んだのは、黒髪ストレートの綺麗な女の人。


あたしたちと同じ制服を着ているから、先輩かな...?


黒髪ストレート先輩はニッコリ微笑んで、優雅に一礼。




「〝ヒール〟に選ばれた皆さん、私は生徒会長のマリー・ロズウェルです。
皆さんの教室は廊下の両側に2箇所ありますので、お好きに分かれて着席してください」




ヒール──つまり、悪役。


紫色のあたしたちはその色のイメージの通り、悪役に選ばれてしまった。


ただのクラス分けだって分かってるけど、なんか複雑...。


クレアなんてもはやただの天使だし。


悪役なんて似合わないよ。



< 17 / 78 >

この作品をシェア

pagetop