戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜



「お前らっ、静かにしろ!!」




先生の一喝で、興奮状態だったみんなが静まる。


コホンと咳払いをした先生は、あたしを座らせ、次の人に自己紹介をまわした。


まるで何事も無かったかのように。



もう、お決まりの対応だよね。


自分がどう言ったらいいか分からないから、見なかったことにしよう...みたいな。


もう初等学校の頃から慣れっこだよ。


だけど、こんなエリート校でそんなことされたら、さすがに落ち込む...。




「はあぁ...」


「リリアン、無属性って本当なの?」


「クレア...。冗談でこんなこと言わないよ」


「そうよね。でもびっくりしたわ。
私、無属性の人に会ったことなかったから」


「いや、あのね、クレア。
無属性っていうか、あたしは魔法が使えないだけだよ」


「え...あ、そうね、そうだったわ」




それっきり、クレアは前を向いてしまった。


やっぱりこんなあたしには関わりたくないということなのかな。


もしそうならショック...。


せっかくの友達だったのに。



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