戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜
自己紹介の連続もそろそろ終盤になってきて、残すところ4人。
早く終わらないかなと思いながらその4人に目を向けると、目玉が飛び出しそうになった。
...え、え、え。
なんであの4人もこっちのクラスにいるわけ!?
あの4人とは、まさにあの4人。
個性豊かな、タイプがバラバラな4人。
まさか同じクラスだったなんて...!!!
まず立ち上がったのは、長めの金髪を後ろに結んでいるゼン。
「じゃあ俺からいくねー。俺はゼン。苗字は省略!
属性は水、そして植物。女の子たち、よろしく!」
そう言ってウインクをかますと、女子たちは顔を赤くしてはしゃぐ。
うん、イケメンだからそれは許されるけど、せめて男の子にも挨拶しようよ...。
って、ちょっと待って?
今、属性2つ言わなかったっけ...?
考える間もなく、ミルクティーヘアーの可愛い系子犬男子が立ち上がる。
「次は僕ね!名前はライト、苗字はミル。
その名の通り光属性で、あとは雷属性。僕は出来れば男の子たちだけよろしく!」
こちらもまた個性的な自己紹介...。
男子とも仲良くしてとは思ったけど、今度は女子にイラナイ宣言ですか!?
ていうか、また属性2つじゃなかった?
みんな気付いてるのか気付いてないのか、ただひたすらイケメンのオンパレードに夢中。
騒がしい2人のあとに、ダークブルーヘアーの男の子が、本を閉じてゆっくり立ち上がった。
静かな通る声があたしの耳を支配する。
「イアン・フェイドです。属性は光と炎。
よろしくお願いします」
シンプルかつ丁寧な口調。
メガネの奥の切れ長の目が格好いい。
あー、あたし、こういう人が好きかも...。
そしてまた、2つの属性。
今のところ全員がバイタレントなんだけど、これは一体どういう事なんだろう...?