戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜
話についていけずにいると、クレアが振り返って笑った。
「言ったでしょ?このクラスにもいるって」
「う、うん...。あの4人、一体何者なの?」
「知る人ぞ知る、奇跡の産物。
彼らは全員幼なじみで、全員が2種類以上の属性を扱える。4人が力を合わせれば、闇属性以外の全てが使えるのよ」
「へぇ...。すごいね」
「うん。
この学校の入学試験で、魔獣と戦う試験があるんだけどね。その時に、彼らは魔獣を影も残さず消し去ったらしいわ。
特にあのリクって人は、普通魔導師だと3時間はかかる戦いを、わずか数秒で決着をつけたって噂よ」
す、すごい...。
つまり、この学校の希望の4人組ってわけね。
彼らに目を向けると、仲良さげに笑い合っているところだった。
見た感じ、趣味も系統もバラバラで、気が合いそうな感じはしないのに。
あんなに仲がいいのは...ちょっと羨ましい。
でも、なぜだろう。
リクだけは、外を見たまま動かない。
何かを避けたいのか...それとも何かを怖がっているのか。
ゼンが何かを話しかけても、ひと言ふた言返事をするだけで、絶対に彼らを見ようとはしない。
リクは、他の3人とは一線を引いている。
どうしてか、そんな気がした。