戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜
「...2人とも、うるさいよ」
静かだけど重みのある、キレイな声。
それがライトの動きを止める。
クールで落ち着きのあるメガネ男子、イアンがそこに居た。
持っていた本をパタンと閉じる。
昨日持っていたのとは違う本。
昨日のはもう読み終わったのかな...。
「移動中くらい静かに出来ないの?」
「だってイアン、ゼンがまた...」
「ライト。ゼンだって、何も考えてないように見えて実は考えてるよ。その子を信用したからあげたんじゃないの?」
「ちょ、イアン!?それは俺に失礼!」
「あぁ、ごめん。つい本音が出た」
「相変わらず辛辣だな...」
「とにかく、君たちが騒ぐと周りにも迷惑だし、何より僕の読書の妨げになる。静かにしてくれ」
感情を一切乱すことなく言い切り、イアンはまた本を開く。
そんな彼に押し負けたのか、ゼンたちは黙って歩き始めた。
ライトはあたしのほうをすごく睨んでたけど...。
でもさすが、クールなまとめ役って感じ!!
こういう時にちゃんと言えるのってすごいと思う。