戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜
「って言ってもまぁ、今のはだいぶ手加減してあげたほうなんだけど。
ライフが半分くらい減っちゃったね」
「ライト...。お前、鬼だな」
「ゼンだって僕に合わせたんだから同罪だよ」
「同じ力にしないと自爆するだろ...」
しかも、普通なら体力を大きく消耗する合成魔法を使っても、息ひとつ切らさない2人。
レベルの違う魔法を見せつけられたヒーロー組の子たちは、なす術なくその場でオロオロ。
上級生レベルの魔法を簡単に操れる人にかなうわけがない。
このままだとヒール組の圧勝...。
誰もがそう思った時だった。
「ヒール組にもバイタレントがいらしたなんて、驚きですわね」
カツ、カツ、カツと靴音を響かせ、ヒーロー組の集団の中から現れた1人の女の子。
腰まである茶色い髪をクルクルに巻いて、メイクもバッチリ。
頭には大きなリボンのカチューシャ。
あたしより背が小さくて、幼い感じの子だ。
その左右には、2人の男女が立っている。
ショートボブでキリッとした目の女の子と、それとは対照的に眠そうな顔の男の子。
なんだか異色の組み合わせ...。