戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜



リーダーらしきカチューシャの子は、腕組みをしながらゼンたちを見据える。




「あなたたち、なかなかやりますわね。
2人での合成魔法だなんて、仲がよろしいこと」


「お褒めの言葉どうも、カチューシャちゃん」


「でもわたくしたちは〝ヒーロー〟ですの。
ヒールのあなたたちがやってることを見過ごすわけにはいきませんわ、金髪くん」




そう言ってカチューシャちゃんが右手を鳴らした瞬間、ゼンたちの周りに大きな炎が上がった。


どよめきながら周囲の子たちが慌てて離れる。


でもそれはほんの一瞬のことで、すぐにゼンの生み出した水によって消されてしまう。


表情ひとつ変えずにその場に立つゼンは、にっこりと王子様スマイルをかました。




「...えーと、カチューシャちゃんは俺たちと戦う意思があるってことでいいのかな?」


「ええ。
でも出来れば、あたしの相手はあなたのお隣さんがいいですわ」


「はぁ?僕?」




ライトがめちゃくちゃ嫌そうに顔をしかめる。


そこまで全面に出さなくても...。




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