戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜




...実は頭いいのかな?



能力テストがこういうテストだっていう見当もだいたいはついてたみたいだし。


資料もちゃんと読んでて意外と真面目だし、イアンの言う通り、何も考えてないように見えて色々考えてるんだね。



『何かあったら、俺がリリーを守るから』



あの言葉は、こういう意味だったんだ。



確かにあたしを守ってくれてる。



すごいなぁ...


さすが、モテる男はやることが違いますね。



1人で感心してるあたしの横で、ナナが声をあげる。




「リリアン、私はもう行くけど、危なくなったらすぐ逃げてね。
髪飾りがシールドを張ってるとはいえ、その大きさだと弱い波動しか防げないと思うから」


「うん、分かった!ナナも気を付けてね!
怪我でもしたらじいやさんに怒られるよ?」


「...それは嫌ね。ご忠告ありがとう!」




勇敢に走り去っていくナナは、もはやただのお姫様には見えなかった。


...みんな、ナナがこの国の王女だって知ったら死ぬほどびっくりするんだろうなぁ。


あたしも目玉が飛び出しそうなくらい驚いたもん。



この学校、国のお姫様をこんな危険な目にあわせていいのかな...。



< 67 / 78 >

この作品をシェア

pagetop