戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜
──キィンッ...
細く、高い音が響いて。
ライトの目の前まで迫っていた炎が2つに避けた。
ライト自身は、もちろん無傷。
「なっ...!?」
ノマが目を見張った。
よく見ると、彼の周りはレモン色の球状の何かで覆われている。
あれは...シールド?
光属性は、典型的な防御魔法。
その特徴は攻撃を跳ね返すこと。
光のシールドで、自分の魔力より弱い攻撃は全て防ぐことができる。
だから実力がある光属性の魔法使いには何をしても無駄...。
目標に攻撃できなかった炎の竜は、彼の周りを一周まわったあと、もときた道を帰っていく。
ノマは自分の目の前で消滅した炎を見届けた後、悔しそうにライトを睨んだ。
「...光属性だなんて聞いてないですわ」
「うん、僕言ってないもん。
戦う前から自分の属性を敵にペラペラ喋るほどバカじゃない。キミとは違ってね」
「さっきから思ってましたけど、あなたってとても腹が立つ人ですわね。
でも残念、あなたがバイタレントとはいえ、そのうち一つが防御魔法ならさほど怖くありませんわ」
「言い負かされて悔しいなら頑張って僕を倒してみれば?
...まぁ、僕はもう勝利を確信したけどね」
「なんですって...?」
「え、分からないの?」