【短編】虹
「無視すんなよ~小学生~!」


嫌みったらしく、にやっとして言う風ちゃん。


「小学生じゃないってば!」


意地悪になったなぁ…。


「はいはい♪」


そう言って、あたしの頭を大きな温かい手でなでる。


やっぱりいつもの風ちゃんだ…!


あたしは風ちゃんに会うたびいつも頭をなでられる。


自分が子供っぽく感じちゃうけどうれしかったりする。


「ほら!もうすぐ着くから頑張んなよ!」


あたしは風ちゃんの背中をおもいっきり叩いて、笑いながら走った。


「いってぇ…!この…亜由!」


風ちゃんが走ってきたことを確認して、あたしはある程度いったところで止まる。


しんどそうな顔をしてだんだん近づいてくる風ちゃん。


しかし、顔の表情が途中で変わった。


「亜由ーっ!そこから離れろーっ!」


え?


何言ってるの…?


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