早く目覚めてよ。俺の眠り姫
う、嘘・・・お父様の仕組んだ事だった

の?


マズい。早く彼に伝えないと!


私は一目散に図書室へと駆け込んだ。そこ

には必死で資料や書物を読み漁っている彼

がいた。


「ヴィッツ!逃げて!」

「何だ?せっかく今お前を元に戻す方法が

見つかったのに・・・」

「そんな事してる場合じゃないの!早くし

ないと、あなたは・・・」


あれ?声が、出ない・・・!


「殺される」・・・そう伝えたいのに、ど

うにも声が出ない。


「どうした!?声が・・・」


待って!お願い逃げて!


伝えるよりも先に、私の体がみるみる内に

消えていく。


私・・・彼を救えないまま、死んでしまう

の・・・?
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