浮気の定理-Answer-
一瞬、戸惑ったように見えた彼女の表情はすぐに笑みに変わり、甘えたような声で口を開く。
「いいですねぇ
おじゃましちゃってもよろしいんですか?」
上目遣いにそう言った彼女に、興奮する気持ちを抑えながら、俺はもちろんですと余裕の笑みを浮かべた。
「じゃあ、私……実家暮らしなので、今日は遅くなるって電話してきてもいいですか?」
胸を押し付け、しなだれかかる彼女は、だいぶ酔っているように見える。
家に連れ込んでしまえば、最後までいける可能性は大だ。
「もちろんです、なんなら泊まってくるって連絡してくれてもいいですから」
弛みそうになる顔を、なんとか引き締めて、他意はないんだと見せかける。
思わず泊まるなんて単語を出してしまったことに、警戒されるんじゃないかと思ったからだ。
まあ、家に着いてくるくらいだから、この女だって覚悟はしてるんだろう。
もとはといえば、声をかけてきたのは彼女の方なのだ。
この女も最初からそのつもりだったのかもしれない。
電話に立つ彼女の背中を眺めながら、ゾクリと腰の辺りが疼いたのを感じた。
「いいですねぇ
おじゃましちゃってもよろしいんですか?」
上目遣いにそう言った彼女に、興奮する気持ちを抑えながら、俺はもちろんですと余裕の笑みを浮かべた。
「じゃあ、私……実家暮らしなので、今日は遅くなるって電話してきてもいいですか?」
胸を押し付け、しなだれかかる彼女は、だいぶ酔っているように見える。
家に連れ込んでしまえば、最後までいける可能性は大だ。
「もちろんです、なんなら泊まってくるって連絡してくれてもいいですから」
弛みそうになる顔を、なんとか引き締めて、他意はないんだと見せかける。
思わず泊まるなんて単語を出してしまったことに、警戒されるんじゃないかと思ったからだ。
まあ、家に着いてくるくらいだから、この女だって覚悟はしてるんだろう。
もとはといえば、声をかけてきたのは彼女の方なのだ。
この女も最初からそのつもりだったのかもしれない。
電話に立つ彼女の背中を眺めながら、ゾクリと腰の辺りが疼いたのを感じた。