浮気の定理-Answer-
ゴクンと唾を呑み込む。


俺からじゃない。なら、浮気にはならない。


それに一度だけなら……それで彼女が納得してくれるなら……


いろんな言い訳をしながら、気がついたら俺は彼女の手首を掴み、歩いていた。


どうせ一夜限りの思い出なら、ラブホテルじゃない、ちゃんとしたホテルで。


そんな余裕さえ、だんだん出てくる。


彼女は嫌がることなく、素直に俺に着いてきた。


夜景の綺麗な部屋は、真由をことのほか喜ばせることになる。


若い肌は吸い付くようで、幼い顔に似つかわしくない豊満な胸は柔らかく、けして小さくはない俺の手から溢れそうなほどだった。


歳のせいであまり長くは持たないだろうと判断した俺は、執拗に彼女の体を愛撫する。


たっぷりと時間をかけ、挿入することなく何度も彼女を絶頂に誘(いざな)ってから、ようやく自身を深く深く沈めた。
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