舞桜
十四から、二年間、私は典侍として出仕していた、後に尚侍に昇進した。

皇女であったお母様の御用意なさった極上の衣を着て、姫君として昇殿していたのは、いつの頃だったか。

今となっては、もう、何だか夢の様におもってしまうのは。

あの頃はまだ長かった髪も、あの人、お金欲しくて、勝手に切り取られて、売られたわ。

もう、過去の栄光でしか、ないのよね。
時は、止まることなく、進んでしまうのだからね。

あぁ、思い出しただけでも、たまらないわ。
もう、今日はこれくらいに致しましょうや。
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