舞桜
それが続いて、私はそれを見ているのが耐えられなくて。

私情を挟んでしまったの。

私はそれを、世間にバラしてしまった。
勿論、大事になるのは分かっている。

忍君は左遷され、受領の介(次官、長官は守)にまで落とされた。

若草の女御様は、居づらくなったのね、出ていかれたわ。そして、長い長い里帰りをしていたの。

そして、忍君が任国に下る日、女御様は、女房と従者をそれぞれ一人ずつ連れて、馬で追いかけたとか。

所謂、駆け落ちをしたのだけれど、二人は、幸せになったのだって。
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