舞桜
私は、今もそれを後悔している。

もし、あの時何もしていなければ、ここまで苦労はしていなかったろうに。

後に私のお父様までも失脚して、左遷されて。

だから、お父様、私のことを、あの穀潰しに押し付けたのね。

我ながら哀れ、だわ。

私には、食膳も渡ってこない。
お父様達が送ってくれる物に、縋るだけ。

そのくせ、女房にはご馳走を与えているのだから、訳が分からないわね。

毒殺されたこと。
これを、私は許すべき?
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