突然降ってきたキセキ~今日から私がイケメンアイドル!?~
だけど翔くんは何かが違う。


私とは、まるで違う世界の人間みたい。


いや、もちろん元々は関わり合うはずなかったんだけどね。


アイドルと一般人だったわけだし。


それでも、私の方が気持ちとして強いのは分かってる。私の方が好きなんだって。


だって翔くんは基本ツンツンしているから。


さすがに好かれてる自信がなくなってきた。


ほんとは遊ばれてるだけなのかなって、ちょっと思ってる。



そうやって暗い考えに取り憑かれていると、翔くんが少し心配そうな顔をした。


「どうした、せっかく来てやったのに...」



『翔くんが好き』



そう言えたらどれだけ楽な事か。


きっと言えたらスッキリするのに、翔くんの反応を想像すると萎縮して言えなかった。
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