突然降ってきたキセキ~今日から私がイケメンアイドル!?~
そして翌日、私は荷物をまとめて部屋を出た。このままでは、もうここにはいられない。


こんな気持ちのままじゃ...


学費も、生活も、アイドル活動をしていたお陰で稼げていたのに。


それはあまりにあっさりと崩れてしまった。


神様、何も私をこんな目に遭わせなくたって。


みんなといる時間が楽しかったのに。


ほんとはもうちょっとだけ、続けたかったな。


...なんて、願うだけムダなのかもしれないけど。


込み上げてくる涙を堪えて、私は1歩1歩、着実に事務所から歩き出した。


このアイドル生活に終止符を打つ為。


翔くんとお別れする為。


そう、思っていた。


だけどそれを、また誰かが邪魔をする。


誰かが私を呼んでいた。
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