突然降ってきたキセキ~今日から私がイケメンアイドル!?~
「なつめくん。今から事務所に行くよ」


「えっ!?」


そう言われてよく見ると、家の前には車が停まっている。これで私を拉致するつもりか。


「ムリです!私学校なんで」


そう、ムリ。


ただでさえ退学の危機だというのに、休んでる場合じゃないんだってば。休んだら余計退学に追い込まれちゃうよ!


「学校?大丈夫大丈夫!1日くらい休んじゃおう。曲のお披露目もついでにしようよ」


安藤さんは私の状況なんて知らずに勝手な事を言っている。アイドル活動より学校生活の方が大切なんですけど...いやいや、この人にリアルな事を言うと余計面倒になるな。


やめとこう...


「...分かりました。行きます」


ほんとは、早く学校に行かなきゃいけない状況なんだけど...


どっちみち、曲のお披露目をしないまま逃げる事は出来ない。


グループに入るにしても入らないにしても、翔くんに見てもらうまでは絶対に諦められない。
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