突然降ってきたキセキ~今日から私がイケメンアイドル!?~
「私、退学の危機なんです。絶体絶命なんです!」


「退学!?」


店長がバカデカい声を上げる。私は慌てて店長の口を押さえた。


「声おっきいです。聞こえちゃいますよ」


「ごめんごめん。あまりにビックリしちゃって」


店長はここで唯一私が貧乏なのを知っている。だから面接でその事を言ったら即決で採用してくれた。



それなのに...



「あぁ、どうしよう...こんなのって絶対回避出来ないじゃ~ん!」


業務開始の時間になり、私は猫背のままレジに立った。夕方でお客さんがまばらなのをいい事に壁にもたれ掛かる。


そのままダラダラしていると、スーツを着た男の人が入って来た。背が高くて短髪で...それからすっごくカッコいい。


思わずだらけていたのにピーンと背筋が伸びた。


「あの...僕の顔に何かついてます?」
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