突然降ってきたキセキ~今日から私がイケメンアイドル!?~
どうしてこんないじわるな人がいいのか。


だけど、どうしてか分からないのに翔くんに触れてほしくて。


大和くんの手じゃなくて、翔くんの手がいいって思ってる自分がいる。



この芽生えてしまった気持ちは何なの?



「答えろよ。どっちがいい」


翔くんが顔を傾け真っ直ぐに私を見つめる。大和くんの事が視界に入らなくなった。


「...翔、くん...です」


思わず顔が熱くなる。恥ずかしくてギュッと目を閉じた。開けると翔くんが満足そうな表情をしている。


「聞いただろ大和。そういうわけで、許可なくこいつに触れるな。ま、許可なんてやらねえけど」


ニヤつく彼は悪魔みたい。見惚れてしまうのは、きっとカッコいいっていうだけじゃない。


だけどこの感情が何なのかはまだ分からなかった。


「仕方ないね。俺は身を引く事にするよ」


大和くんはそう言うと、名残惜しそうに部屋を出て行く。再び部屋には私達2人だけになった。
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