突然降ってきたキセキ～今日から私がイケメンアイドル！？～

～そしてあっという間に本番当日～



｢Baby-Xの翔くんとなつめくん入りまーす｣


スタッフさんの誘導と共に私と翔くんは舞台となる学校に足を踏み入れた。


ここは今廃校となっている学校。学校でのシーンは全てこの学校で撮影するらしい。


｢おはようございます｣


｢お、おはようございます｣


私も翔くんに続いてスタッフさんや共演者に挨拶をする。翔くんはいくらドラマ撮影をしていても周りに対する礼儀はちゃんとしていた。


｢初めまして、結城ななです｣


そう言って私達に挨拶をしてきたのは、今をときめく人気若手女優の結城なな（ゆうきなな）。


お母さんが韓国人、お父さんが日本人というハーフらしく、16歳にして既に儚げな綺麗さを持っている。肌なんて透き通るほどに白い。どこからどう見ても完璧な美少女だ。


｢なつめくんだよね？すっごい可愛くてカッコいい～｣


｢あ、ありがとうございます｣


突然向けられた眼差しに体が硬直する。