スコール
1
中学の頃のあたしは
生きるのが
下手で不器用だった。
上手く生きるってなに
汚い世の中を
独りで戦っていくことに疲れてた。
そんな時 ふと、外に視線を移すと、
雨が降っていた。
…唯一、汚れを落とす 雨。
あたしは好きなんだ 強ければ強いほど。
この音を聞くと安心する。
強く音を立てて、激しい雨が好きだった。
なにもかものみこんでくれそうな
雨が好きだった。