スコール
“帰る場所”
なんにもない 牢屋 みたいな家だけど
それは 実家 の時も同じだった。
そこにあたしは居ない。
心はない。

モノは溢れ
言葉は飛び交い
時間は流れている


だけどそこに
その家族の中に あたし…
“田崎 藍”(タサキ アイ)は居ない。

もう、自分に諦めてなにもかもが嫌で
高校生になっても変わらず人を信じられなくて
きっと1人ぼっちなんだとばかり思ってた。

傷つかないよう、裏切られないように
自分から人を避けるようになった癖はもう抜けないんだと思った。
< 10 / 85 >

この作品をシェア

pagetop