スコール
学校のジャージっていつも思うけど
夏は熱がこもるし
冬はバンバン風通すし
本当に着心地悪いよね。

ただ黙々と歩くと
正門が見えてきた

やっぱりね。想像した通り
中間服だから そこら辺で生活検査やってる。
風紀委員は空気読めない人ばっかりだし
体育の先生が張り切っている。

見る絶えない状況を、あたし無視して
東門の方まで歩く。

こっちはいつも生徒が少ないから
落ち着いている 先生もいなそう。
だけど、死角になっている可能性を考えて
やっぱりいつも侵入するブロックとフェンスの所まで歩いた。

リコとあたしがいつも足を引っ掛けているから丁度いい感じに凹んでいるんだよね。

とりあえずバッグを、学校に投げ入れる。
下から声が聞こえてきた

「おはよ〜!!藍っ!!」

声が大きい、バレたら怒られるのに
下で大きく手をブンブン振ってるリコを想像してしまう。

あたしは 素早くブロックに移動して
フェンスを登って越えた。
ちょっと高いけどそこから飛んで
リコの隣に着地。


「やるね〜 お見事!!」
「全部リコに教えてもらったけどね。」
「本気出せばこんなもんよ どこで着替える?」
制服をあたしに渡しながら言った

ここ校舎の裏で、全然見えない
丁度いい。すごく丁度いい。

素早く 制服へと変身して
その辺の生徒に紛れ靴箱に行った。

「おはよう!田崎!相田!」

不法侵入後だからか、ビクっと身体が反応した。

体育の担任の宮田が大きな声であいさつしてくる。
朝からどんなテンションだ。

「せんせおはよっ☆」
リコがいう。
「おはようございまーす。。」
あたしも続けて言った。

「ほら!田崎!相田みたいに大きな声で返してこい!でも、いいか?相田、先生にはおはようございます!だ!」
とわいわい言っている先生を
やんわりと無視して教室にあがる。
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